あなたが居たから…
ある日いつも通りマヤさんの部屋に『ただいまー』って帰ったら、返事がなかった。あたしは不安になって靴を脱ぎ捨てて、部屋に上がった。そしたら、そこにはマヤさんとマヤさんのお母さん。そして荷造りされかけている荷物があった。それを見て『どうしたの?』って聞いたら、マヤさんのお母さんが口を開いた。『あのね、惠ちゃん。前から言おうと思ってたんだけど、ママね、今度再婚する事にしたの。だからこのお店も、もう たたむし、引っ越しするの。マヤは嫌だ。この家に1人で今まで通り暮らすって言って、言うこと聞かなかったんだけど、そうゆう訳にもいかないし、一緒に行く事になったの。伝えるの遅くなってごめんね。』って言った。あたしは頭を思いっきり殴られたみたいに頭がクラクラして、茫然とした。そして少しの沈黙の後、マヤさんが『惠と2人にして』ってママさんに言った。そしてママさんはあたしとマヤさんを残して下へと降りていった。
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