わがままハーブティーはいかが?




「あ、あなた・・・昂の執事?」


私は首をかしげながらそう聞いた



「はい。そうでございます。わたくし、和泉(いずみ)と申します。美玲様のことはお坊ちゃんからはお話を伺っています。たいへん気がお強いうえに、わがままで可愛げがないと・・・」


なっ・・・!

気が強いうえにわがままで可愛げがない?

全てあたっているけど・・・


「あのバカ!そんなことを・・・」


怒りがこみ上げてくる

外見も中身もカッコイイと思った私がバカだった



そんな私を見た和泉さんは構わず続ける



「ですが・・・お坊ちゃんはそんな美玲様を全てひっくるめて好きなのでございます。」


そう言って優しく微笑む和泉さん



「なっ・・・////何よそれ・・・」


やっぱり昂はズルい
だから、私は昂を嫌いになれない
むしろ・・・



「お顔がリンゴのように真っ赤ですが・・・」


そう言われて頬に手をあてる
熱があるんじゃないかってぐらい熱い







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