わがままハーブティーはいかが?



私はただその仲良しげに話している二人を眺めることしか・・・できなかった


そのとき、ふと脳裏に浮かんだ昴の家にあった梨緒との写真


あの写真の二人は笑顔を浮かべていた




すると、梨緒が私に気づいて近づいてきた



「美玲?どうしたの?・・・あっほら!美玲に謝りなさ・・・ーーーー」



「・・・そういうことなら、どうして言ってくれなかったの?わ、私、見ちゃったんだ・・・昴と梨緒が仲良く写ってる写真。ふ、二人は付き合ってたんだよね?わ私のせいで別れた感じ?だよね。ははっごめん。私が・・・全部・・・ーーー」


涙が邪魔をして最後まで言葉にならず、その場から走って逃げてきてしまった



遠くで梨緒の声がした


でも、振り向く勇気なんて私には持ち合わせていない



そういえば、婚儀で挨拶したとき

あの時、昴は彼女と別れたって言ってた


それは、私との婚約が決まったから


きっと、そうだろう


そして、梨緒は去年色々あったからって言っていた

それは、昴と別れたから

だから、だから梨緒は綺麗で長い髪を切ったのかもしれない


私は・・・昴と梨緒の幸せを潰してしまった



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