わがままハーブティーはいかが?



私は咄嗟に顔をあげた


「・・・西島」


さっきあんなことを言った手前なんだか西島の顔が見づらい



「・・・お嬢様、わたくし大変心配しましたよ!何故連絡を・・・お嬢様、泣いておられるのですか・・・!?」



西島の言葉に私は目に手を置く

目から溢れ出した涙は頬を伝って絨毯にシミをつくった



「・・・泣いてなんかないよ!」


私は涙を見られないよう、懸命に両手で目元を隠し西島を通り越そうとしたけど西島に腕を掴まれてしまった



「・・・お嬢様、何故泣いておられるのですか?」


西島はそう言うと私の顔を覗き込んだ


「だから、泣いてなんか・・・もう放してよ!」


私は思い切り西島の腕を振り払った



「お嬢様!芹澤事務所に行ってたのですね!」



その言葉に私の足は止まった





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