一億よりも、一秒よりも。
「みんな消えちゃったし、カフェでも行こうか」
そのみんなが何を指すのかはわからない。
でも確かに、自転車も犬もビートルズも、消えちゃっていた。
「独り者同士?」
手を伸ばさずとも届いた菜の花を摘む。
「独り者同士」
彼は眉ひとつ動かさず、なんてことはなく、少しだけはにかんでそう言った。
「ここで私は、この間の女は誰かとか聞くべきかしら」
思い出してみたように口にすると、驚くことも戸惑うこともましてや恥ずかしがることもなくせずナユタが答える。
「俺が知ってる女の人は、キョウかそれ以外かだよ」
少しぐらい、照れて見せたらいいのに。こういうところが、本当に好みじゃない。
そのみんなが何を指すのかはわからない。
でも確かに、自転車も犬もビートルズも、消えちゃっていた。
「独り者同士?」
手を伸ばさずとも届いた菜の花を摘む。
「独り者同士」
彼は眉ひとつ動かさず、なんてことはなく、少しだけはにかんでそう言った。
「ここで私は、この間の女は誰かとか聞くべきかしら」
思い出してみたように口にすると、驚くことも戸惑うこともましてや恥ずかしがることもなくせずナユタが答える。
「俺が知ってる女の人は、キョウかそれ以外かだよ」
少しぐらい、照れて見せたらいいのに。こういうところが、本当に好みじゃない。