へたれ息子③
「はあ…」
ちょっと意味が飲み込めなくて、あいまいに返事をする。
「だって、シュウジの部屋には、賞状なんて、なかったものね」
こいつ、アホか?
シュウジというのはうちの子だ。
そして、シュウジとここのガキは同じ学校に通っている。
だったら、同じ賞状はほとんど持ってるはずだ。
とは、思わないのか?
確かに、すぐにしまいこんでるし、額縁もせいぜい210円のものだ。
そこを、もっと頑張ってやれというのなら、わからなくもない。
でも、義姉の言っているのは、そういうことじゃないだろう。