。゚。SUMMER ROAD。゚。【完】
『あ、ヒロ…おはよう…』
そう呟いた私の声は…思ったよりかすれていた。
『うん、亜美たちももうすぐくるさかい、美夏ちゃんは、先に車に乗っとき?』
ドキッ
ニコニコと楽しそうなヒロにまた胸が高鳴るのを感じた。
…私…どうしたんだろう…?
『あ、う、うん。ありがとう。じゃあ、先に乗ってるよ!麻弥さん、お願いします!』
私は、あわててヒロから視線をそらすと、急いで車に乗り込んだ。
そんな私をきょとんとした顔で見つめるヒロ。
そして……その様子を見ていた麻弥さんがニヤニヤと意味深な笑みを浮かべていたなんて…その時の私は、気付きもしなかったのだった。