。゚。SUMMER ROAD。゚。【完】
『美夏ちゃん…?』
私の行動に驚いたようなヒロの声が聞こえてきた。
『…好きだよ…私もヒロのこと…好き…』
今、ようやく気づいた。
この鼓動の高鳴りもヒロの切なそうな表情に胸がしめつけられたのも………全部、ヒロが好きだったから……だと。
私がそう言った瞬間、今度はヒロのほうから私を抱き締めてきた。
『…ほんまに…?』
ふるえるヒロの声さえも愛しいと感じてしまう。
ヒロの胸のなかで私は、コクリと、頷いた。