。゚。SUMMER ROAD。゚。【完】
『いや…最近、メールも電話もないから…どうしたのかなって…心配してて…』
私は、そう言うと、顔を伏せた。
『…ゴメンな…、ちょっと最近忙しくて…そろそろ…大阪にも戻らなあかんし…』
ヒロは、気まずそうに顔を曇らせる。
『え…大阪…?そうだよね…夏休みの間だけって言ってたもんね…い、いつ戻るの?』
あくまでも冷静に私は、ヒロに問い掛けた。
…大丈夫…落ち着いて…
『…明後日』
『…そっか…』
『…あのさ、お願いがあるねん…美夏ちゃん…オレ…美夏ちゃんのこと…絶対好きでいられる自信ある!…だから美夏ちゃんに待っててほしい…オレ…大学こっち受けることにしたんや』
私の瞳をジッと見つめながらヒロはそう言った。
そう言ってくれたヒロに私は、じわりと涙が浮かぶ。
『だから、今から約2年待っといてほしいねん…』
『…うん、ヒロ、私もヒロのことずっと、好きでいられる自信あるよ』
私のその言葉にヒロは、太陽みたいな笑顔を見せてくれた。
――――…
私がこの夏休みでたくさんの人たちと出会えたこと…それは、私にとっての一生の宝物。
*END*
おまけ→