春をありがとう*2*
「昼…どっか行ってかまん?」
「え?うん…」
私は早速日向にメールを打つ。
日向も私もケータイを卒業祝いに買ってもらった。
「さっき言ったやろ?話したいことがある…」
そういえば、朝様子がおかしかったっけ?
「うん、どこ行く?」
「ん…俺に任せて」
そう言って翔太は私の手を握って歩き出した。
もちろん私の足も自然に進む。
「あ…歩美は?」
「さっき坂部くんに呼ばれてたよ?」
眉間にしわを寄せる翔太。
「どしたん?」
「いや…別に…」