春をありがとう*2*


「もしもし・・・?」

―――もしもし、父さんやけど、美春?

「うん・・・どしたん?」

―――母さんが倒れた。


頭の中が真っ白になった。

11年前のあの感覚が甦りそう。


―――美春!しっかりしろ。


お父さんの声で戻ってきた。

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