春をありがとう*2*


「小澤さん、聞いていい?」


彼は方言を話さない。


「そのネックレス・・・」


私は、11年前に日向がくれたネックレスをずっとカバンにつけている。

彼は、何故かそのネックレスを気にしている。


「いとこがくれたんよ・・・11年前に」


心が壊れそう、私はそう思った。
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