春をありがとう*2*
「話って何?」
昼休みになった瞬間に翔太は1組に来た。
ちょうど曽我部 日向と話している時に。
「おい…何しよんや?」
翔太は完全に不機嫌モード。
「翔太…ノート見せよるだけやけん」
私は今にも殴りかかりそうな翔太を宥めて立ち上がった。
「曽我部くん、終わったら机に入れといて?」
曽我部 日向が頷いたのを確認してからお弁当を持ち、教室を出た。
「ねぇ…話って?」
今ここでできる話じゃないのに。
「中庭に着いてからね」
私はそう言って何度も翔太を宥めさせた。