春をありがとう*2*
「しょーうた!」
私は約束通り昼休みに翔太を説得するべくやってきた。
「…美春」
「わがまま言いよんやって?」
私が言うと、翔太は顔を伏せてしまった。
「しょう…」
「だって、美春おらんかったらつまらんやん」
嬉しいけど…高2のこんなのってかわいくない!
「翔太…わかっとる?私もクラスは違うけど行くんよ?」
そう、100%会えないって訳じゃない。
「そうやけど…」
まだぐずぐずしてるし…。
「歩美呼ぶよ?」
これは最終手段。
翔太も歩美には逆らえないから。