春をありがとう*2*

掘り出した記憶



「良かった…帰ってしまうかと思った」


私と翔太の姿を見て安心している曽我部 日向。

私は全然安心できないけどね?


「小澤さん…聞いていい?」


私は無言で頷いた。

声を出すと決心が緩んでしまいそうだから。


「俺って誰と似てる?」


似てるんじゃなくて、きっと本人。


「私のいとこの小澤 日向って子」

「小澤さんの父方のいとこ?」


そっか…苗字が一緒だから…。


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