春をありがとう*2*
日向が戻って来た
確か高3の夏。
そう、日向に呼び出されて1年以上が経ったある日。
「おい…曽我部!?」
私の教室に来た翔太が日向を支えた。
そう、日向は倒れたんだ。
私はびっくりして動けなかった。
けど、翔太は日向を支えて保健室に連れて行った。
「美春…落ち着いて?」
呼吸が乱れる私に声をかけてくれた歩美。
ゆっくり私の背中をさすってくれた。
「ね…大丈夫よね?」
歩美はいつもの笑顔を見せて私を安心させてくれた。