春をありがとう*2*


「家帰れる?」


翔太がやっと泣き止んだ私の顔を覗き込んだ。


お母さんはきっと心配する。

太陽だって、変に思うはず。

未来と希美も、不安に思う。


「…無理かも」


笑おうとしたら、苦笑いになった。


「俺ん家来る?歩美もおるし」

「…良いの?」

「母さんも父さんも美春のこと気に入っとるけん大丈夫」


じゃあ…。


「お願いする」


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