春をありがとう*2*
「翔太かわいい」
「ば…おい!」
翔太の顔はもっと赤くなった。
こんな翔太を見るのは初めてかも。
そう思うと、すごく愛しくなった。
実は、翔太と私は違う大学を志望している。
翔太は学校の先生、私はカウンセラーを目指しているから。
大学が違うだけで、距離自体は近い。
だからいつでも会えるには会える。
「あ…翔太」
「…なんだよ」
「大学行っても通い?」
私は通いでも良いけど、少し遠いから寮に入る予定。
「いや、寮だろうな。まずは合格やけど」