春をありがとう*2*

愛しい息子



今日は日向が来る。

昨日からずっと考えていて、気が気じゃない。


昨日お父さんとお母さんに話したら、2人とも動揺しちゃった。

無理もないけど、不安になるよ…。

そりゃあ、1年以上も日向と一緒のクラスって黙ってた私も悪いけど。


「美春?大丈夫?」


トイレから出て突っ立ってる私を見て、太陽が不思議そうな顔をした。

太陽は小6になって、最近急に背が伸びた。


「あ…うん、大丈夫。どうぞ」

「うん」


駄目だ…完全に動揺を隠せてない。


「あ…そろそろ」


時計を見ると9時20分。

日向を駅まで迎えに行かなきゃ。


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