春をありがとう*2*
「行ってくるね」
テレビを見ながらボーっとしてるお母さんとお父さんに声をかけたけど、返答なし。
私は苦笑いをして家を出た。
暑いな…。
太陽は遠慮を知らないのか?
って思うほどの日光。
「ほんとに大丈夫やろか…」
さっきのお父さんとお母さんの様子を思い出して不安になる。
嬉しいのか嫌なのかも分からない態度。
日向が傷つかなかったら良いんだけど。
そう考えているうちに駅に着いた。
ちょうど電車が着いて、日向は改札を抜けていた。