春をありがとう*2*
「母さん…」
日向の目にもお母さんの目にも涙が溜まっていた。
「日向…日向…!会いたかった…」
お母さんは泣き叫びながら日向を抱きしめた。
「…美春」
太陽は不安そうに立っていた。
いくら大人びていても、まだ小学6年生。
「そうだよ…日向は太陽の6個年上のお兄ちゃん」
「…ば」
太陽は日向とお母さんの所に駆け寄った。
「バカーーー!!!!バカ…バカぁ!!!」
こんな太陽見たことなかった。
お母さんと日向を引き離して日向の腕を力いっぱい殴っていた。