春をありがとう*2*


1階ではお父さんとお母さん、日向がすっかり家族になっていた。


「美春もかまんやろ?」


私が顔を出したとたんにかけられた言葉。

いやいや…何の話?


「日向が家に戻って来ること」


あぁ…なるほど!


「うん…ってか、私より太陽に…」

「美春が1番上なんやけん」


私は今のお父さんの言葉がすごく嬉しかった。

だって、この家に来てまだ2年目の私を本当に娘って思ってくれてるって思えたから。


「じゃあ、決まり。2学期からは“小澤”になれるようにしよわい」


お父さんのその言葉で、日向が家に戻って来ることが決定した。





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