ハレゾラ
「信用ないなぁ、私って……」
「信用はしてるよ。ただ離したくないだけ」
そうですか……。
でも、この後どうしたらいいんだろう。いきなり服脱ぐのもねぇ。
そんな事考えてモジモジしていたら、手を繋いだまま彼が脱ぎだした。
「わぁぁ~翔平くんっ! なんで脱いでるのっ!!」
「え? だって、お風呂は裸で入るものでしょ」
「それはそうだけど、私がいるんだし」
「僕が脱いだらちゃんと脱がせて、あ・げ・るっ!」
もう駄目だ……。空いている方の手で頭を抱え、ガクンと項垂れる。
そして、焦りながらもどうしたもんかと考えた。
しかし、その間にも、彼は次々と脱いでしまっている。
どうする?
脱がしてもらうのは、絶対に御免被りたい。でも、後から入るとか言っても
却下されそうだし。
しょうがない……。ここは頑張って、下着ぐらいまでは脱ぐしかないだろう。