ハレゾラ
涙のわけ
何時間眠っていたのだろう。
気づくと外はもう暗くなっていた。時計を見ると、もう22時を回っている。
ベットの上で身体を起こし、ぺたんと座りこんだ。
(どうしちゃったんだろう……)
このあと自分が何をしたらいいのか、分からなくなってしまっていた。
しばらくボーッとしていると、部屋に投げ捨ててあったカバンの中から、メール
の着信音が聞こえてきた。
今は携帯を手にはしたくなかったけれど急な用事だといけないと思い、カバンを
取ると中を探った。携帯を見つけると、すぐにメールの確認をする。
しかしディスプレイを見て、私の手が勝手に携帯を投げ捨てた。
「嫌ぁーっ!!!」
私はそのままカバンを握りしめ、逃げるように自分の部屋を出ていった。