ハレゾラ
そうだった……。今日はその話を聞いてもらうんだった。
久しぶりに希美と飲めると思ったら嬉しくなっちゃって、恵介のとの事、忘れかけてた。
「私、仕事が忙しいのを言い訳にして、恵介に2カ月近く連絡してなかったの。それで昨日久しぶりに連絡したんだけど……」
「他に好きな子が出来た。別れよう……って言われたんじゃないの?」
「正解……」
「で本当はすっごく甘えなくせにプライドだけは高い咲の事だから、すんなり別れちゃったわけだ」
「大正解……」
俯いて小さい声で答えた。
何故だろう。
希美が何もかも分かってくれてると思ったら、急に泣けてきちゃった。
俯き肩を僅かに震わせながら鼻をグズグズ鳴らしていると、優しい声が頭上から降ってきた。