ハレゾラ
程なくして坂牧がリビングにやってきて、テーブルのセッティングを始めた。
「花田、何顔を真っ赤にしてるんだよ」
キャーッ!!! 恥ずかしい……。
その原因を作った彼を睨むように見ると、今にも口笛を吹くんじゃないかと思う
くらい呑気な顔をして立っていた。
………小悪魔、翔平………
でも、そんな彼のことを私は誰よりも好きなんだ。
恋の炎……完全に消えなくて良かった。
(またこの炎が大きく燃え続けますように……)
心の中で願いを込め、彼のことを愛おしい目で見つめた。