ハレゾラ
「落ち着いた?咲さん?」


今の私はと言うと……。彼の膝の上に抱き抱えられながら、ソファーに座って
いる状態。かなり平常心に戻ってるからか、無茶苦茶恥ずかしいんですど……。

顔を真っ赤にしながら、落ち着きましたと言わんばかりにコクコクと頷く。


「咲さんから『会いたい…』なんてメールくるんだもん、もうビックリ。あん
 まりにも嬉し過ぎて、すぐに家飛び出しちゃったよ。メールの返事しなくて、
 ごめんね」


「ううん……私の方こそ、こんな時間に変なメールしちゃって。それに、いき
 なり抱きついたりして……。本当に、ごめんなさい」


「嬉しかったって言ってるでしょ。なんで謝るの? それにいきなりドアが
 開いたと思ったら、これでもかってくらいな強さで抱きしめてくれるんだ
 もん。嬉しすぎっ!!」


そう言いながら、私をギュウギュウ抱きしめた。


「ちょ、ちょっと苦しい、翔平くん……」


「あっごめんごめん。でも、もう今日は咲さんを離さないから」
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