告ル [短編]
―――何で言えないの?


二文字だけじゃん、あたしのバカ。



「信号変わるから早く行こ」


傘とあたしを置いて走り出す。


「あ、ちょっと待って!」


智は少し、あたしの顔をみて笑った。







      あれが君の最後の笑顔だった。







     








      キキィ―――……




     信号が点滅する中に





   











    車のブレーキ音が鳴り響いていた。



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