キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
「名前は倉橋慎二。車種は赤のカマロ……

っつってもお前らが派手にボコッてくれたから、しばらくは代車だろうけど」



あの日、ファミレスにいたヤンキーたちはその時のことを思い出しニヤニヤと笑っている。


俺は全員に向かってさらに言う。




「倉橋がこの地元に来たら注意して見張ってくれ」



「でも陣さんにションベンまでチビらされて、おちおち来れますかねぇ?」



「あの手のタイプは臆病なクセに根に持ってしつけぇヤツが多いから念のためだ」




怒りの矛先が俺相手ならともかく、未唯に手を出される訳にはいかない。




「それにしても陣さんの彼女さんになれる女性ってすげぇっすね」


まだ未唯を見たことがないらしいヤンキーのひとりが言う。




「1年の長嶋未唯ってどんな子っすか?」



「やっぱスゲー美人なんすか?」




ざわつくヤンキーたちに俺はフッと笑う。





「未唯は最高の女だよ」


< 204 / 274 >

この作品をシェア

pagetop