キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
「じゃあお兄さん大丈夫そうだからあたし帰るね」



女は守にそう言うと腰を上げる。




「え?未唯ちゃんもう帰っちゃうの?」


「うん。だってもう9時になっちゃったし」



その会話に俺も何げなく窓の外を見ると、いつの間にかもう真っ暗だった。



「じゃあ僕未唯ちゃんを家まで送るよ」


「え?ダメダメ!もう真っ暗だし守くんが危ないもん」


「でも未唯ちゃんの方が危ないよ、女の子なのに」




そこで二人は一瞬沈黙した。


次に守が俺の方を見る。



「お兄ちゃん…」


「は?俺?」



まさかこの俺様に送れっつ―のか?




「いいですいいです!本当に一人で大丈夫ですから!」


女は慌ててパッと荷物を持つと帰ろうと玄関へ急ぐ。


守も慌てて玄関へ走る。


「未唯ちゃんっやっぱり僕が…!」


「ううん本当に平気だよ!あたし走って帰るし!今日はありがとうね、お邪魔しました!」



そんな会話が聞こえ、バタンと玄関が閉まる音がした。



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