キケンだらけの課外授業~私の周りは不良がいっぱい!?~
その後、

床を片付けたあたしは、新しいカレーうどんを食べながら伊勢谷先輩を見ていた。




食堂にいる間、伊勢谷先輩はずっと王様のような態度だった。


あんなにキレて怖かったタツも伊勢谷先輩の前では弱々しい。



唯一、佐和先輩だけが伊勢谷先輩と対等な感じで…




佐和先輩と言えば、彼も女子に人気があるみたいだ。


食堂の女子がひそひそ話す声の中には伊勢谷先輩の名前の他に、佐和先輩の名前も聞こえてくる。




クールで俺様で特別なオーラがある伊勢谷先輩と


穏やかで不良とは思えないほど優しいオーラがある佐和先輩。





少し離れた席でカレーうどんを啜りながら


あたしは初めてみるこの対称的な先輩たちを興味本意で眺めていた。













まさかこの数日後


この最強に怖くて俺様な先輩が、あたしに深く関わってくるとも知らずに――…

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