Sugar × Spice Ⅱ〜恋人は年下幼馴染〜
「涼、入るわよ。
優がそろそろ帰るから…」
その時。
涼のおばさんが突然ドアを開けて部屋をのぞいた。
一瞬、私たちの間に流れる空気が固まる。
「あら、お取り込み中失礼しました〜♪
ごゆっくり〜」
そう言っておばさんは、笑顔でドアを閉めた。
私は固まって、声すら出ない。
最悪だ…こんなとこ、おばさんに見られるなんて…
「…ちっ、母さん絶対分かっててやったなアレ」
「え、え、そ、そうなの?」
私は恥ずかしさを通り越して顔が青ざめてきた。
「…続き、する?」
「??!!」
涼の言葉に、また心臓が飛び跳ねる。
「嘘。いいよ、俺そんな焦ってねぇし。
今日はここまで」
「涼…」
涼は私の身体を起き上がらせると、乱れた服を直してくれた。
「それにこれからは、いつでもできるし」
「!!」
そう言ってニッと笑った。
18年越しの幼なじみの私たちは、今日、恋人同士になった。
23年間恋愛経験ナシの私と、
強がりで、ぶっきらぼうで、だけど本当は優しい大学生の涼。
涼は私に魔法をかけた。
それはとても甘い甘い、
刺激的な恋の魔法。
まるで“アメとムチ"のような、甘いスパイスをね。
-END-