Black Coffee.





”いい子だな”と関心しながらも
あたしは自分の気持ちを伝えた。





「 言っちゃえば楽になるかもしれない。
  恋は盲目、とか言うけど本当に
  その通りだと思うよ。
  あたし今、あんまり周り見えてないから 」





楓くんのことを考え出すと止まらない。
答えなんかあたしの中にはないのに
探してしまって、結局答えなんか
分からないままモヤモヤだけが
溜まっていってしまう。





「 好きになればなるほど、モヤモヤして
  顔が見れなくなっていくの 」





下心丸出しなあたしに優しくしてくれる
彼に申し訳なくて、顔が見れない。





優しいから、大抵返事は予想できて
大体それは当たっていて。
だから少し悪い考えなんかも浮かんで
それでもっと顔が見れなくなってしまう。






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