社長の溺愛・番外編
ててて、と近づいてきた翼とキッチンに立つ
これからも毎日こうやって過ごすのだろう
いつか子どもが出来て、彼女がまた一段と美しくなって
変わるけど変わらない
言葉としては不合格だが感情としてはそれしか言いようがない
隣に立ちどうしたの?と可愛らしい瞳を向ける翼を抱き寄せる
そして額に唇を落とす
まだ幼さを残した顔が、日に日に大人の女性へと変わっていく
その変化を彼女の一番近くで、隣で、一生みて行きたい
「なぁ、翼」
「なぁーに?」
「今日は記念日だから頑張ろうか」
「料理を?」
「そう、あと夜もね」
「………やだ」
「お風呂もねー」
「やだー!」
「翼、いやなの?」
「………やじゃない」
きっと、こうやって
俺たちなりの愛情表現を交わし合って、愛し合っていくんだ
ずっと、永遠に………。