社長の溺愛・番外編
いつもは触られてばっかりだから反対だ
なんだか寝ている慎はかわいく見える
黒くて綺麗な髪の毛は身長差があるからいつも触れない
寝ているときだけの特権だ
しかし、ずっと寝ている慎を見ていても暇だ
静かにベッドから抜け出してリビングに行くと、デジタル時計が9時を回ろうとしている
何かすることないかなぁ~とキッチンに入るとこの間優羽ちゃんにもらった料理本が置いてある
『慎さんに作ってあげたら喜ぶよ』
と言ってわざわざ買ってくれたのだ
優羽ちゃん自身秋也さんに作ってあげたらとっても喜んだらしい
何の気もなしにそれを手に取りペラペラとめくっていくと、慎が好きな和食のページに差し掛かる
「…………朝ごはん」
はっと閃いたときには既に身体が動いていた
わたしも慎に喜んでもらいたい!