社長の溺愛・番外編
普段はひとりで料理をすることなんて絶対ない
むしろ慎が危ないからと言ってさせてくれないのだ
多少の不安とわくわく、それと緊張を抱いて冷蔵庫から食材を取り出す
慎は二人で料理をするのが好きだからたくさんの食材をいつも常備させてる
なにを作ればいいのかわからないからレシピ本を見てそれを作ることにする
野菜を切って、お湯を沸かして、ご飯を炊いて
全てをひとりでやるのは以外と大変だけど、慎のことを思いながらやれば楽しくできる
1時間ほどで出来たのは鮭の塩焼きとお味噌汁、野菜のおひたし、卵焼き、お新香、サラダにフルーツなど他にもたくさん
まるで旅館のような品揃えだ
それもそのはず、翼は慎のためにと料理本に載っているものをそのままに作ったのだ
テーブルに二人ぶん並べれば完成だ
後は慎が起きるだけ、と寝室に行こうとリビングをぬけるとそこにはスッキリしたような顔をした慎がいた
「おはよう翼」
「うん、おはよう」
ぐーっと伸びをしてリビングに行く慎は突然止まって驚いた表情をみせる
「これ…全部翼が?」
「うん、嬉しい?」