[続]素敵すぎる恋愛・・・あなたの世界へ
「ははは…遺伝という奴か…
 実は愛美の母親もな。
 飲むと甘えたがりになるんだ。傍に男でもいたら、持ってかれる…」

「それは全く…遺伝としか言いようがありませんね。
 愛美も同じです、よく言えば感情豊かになると言うのでしょうかね。
 基本、私の前以外の酒は飲ませていません。
 私の心臓がいくつあっても足りませんから…」


「さすがの貴俊君でも愛美には手を焼いているというわけか…
 仕事上、いつでも強気な貴俊君も愛美にはだめなようだな」

「そうですね…愛美からはいろいろな感情を教えられますよ。
 まっ。愛美が私の中の一番の場所を占めていますから…」

「噂以上の溺愛だな。父親としてはうれしく思うが…
 社長・笠井貴俊としては見ることのない一面だな」

「そのとおりですよ。仕事は今までとなんら変わりありませんけど」

「知っているさ。色々とやっているようだしね。」

「いえ…それほどでも。
 すべてが会社の為と言えればカッコいいんでしょうけど…
 正直、すべては愛美の…」

貴俊さんは私を見つめ、微笑んだ。

それを見ていた父もまた微笑んだ。


二人は笑いあって、楽しそうだった。

貴俊さんと御父さんは二人で仲良く話をしているようだったけど、

背の高い二人の会話はよく聞こえなかった…



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