すき。スキ。好き。
消えた記憶
意味もわからないまま日にちだけが過ぎてゆく・・・

望くんに会ったあの日から
望くんは学校から姿を消した。



考えてみれば、中学生のころの記憶はあまりない。

とくに男子との記憶は・・・

だけど。
だけど・・・
あの事はちゃんと覚えてるよ?

智洋・・・

あれは二年前。
智洋とは同じクラスで付き合っていた。
周りからもバカップルと言われるほどお互いを愛していた。

でも、その幸せな時間は長くは続かなかった。

初デートの日。
智洋が来ることはなかった。
ただ一通のメールだけが私のもとに届いた。

未来へ

ごめん。
俺実は病気だったんだ

でも心配かけたくなくて言わなかった。
もう俺は行かなきゃ行けないみたい・・・

未来に会えて幸せだった。

またいつか会うことができたら
俺と結婚してくれませんか?

未来は一人じゃないよ。
俺がいつでも側にいるから。
泣かないで?


大好きだよ
智洋


付き合ってたのに隠し事は駄目だよ・・・
しかも病気って。

またいつか会うことができたら
俺と結婚してくれませんか?

って。
この言葉はどんな記憶よりも
はっきりと鮮明に目に焼き付き
頭に残っている。


智洋。

私どぉすればいいの・・・
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