白銀の雪 〜星霜編〜
………ユキヤ?
アミはその名前に聞き覚えがあった。
いや、少しでも武をかじった者なら、その名を知らぬ者はいないだろう。
¨ユキヤ¨
かつて天下を取る為、そして冥王との対決で知られる最強の侍集団¨四神刀の一人。
でも四神刀は三年前、冥王との闘いで、全員が死亡したと伝えられている。
しかし四神刀はあまりに謎が多く、どれ程強かったかや人物達の情景は、伝説でしか伝わってないのだ。
アミは目の前の少年を見る。
真っ白い髪の色に、まるで雪の様に白い肌の少年は、明らかに雰囲気が一線を画している。
まさか……この少年が四神刀のユキヤ…?
だがこの少年は、あまりに幼過ぎた。
外見からまだ十をちょっと過ぎた位にしか見えない。
四神刀と言うにはあまりに無茶過ぎる。
きっと偶然同名だっただけだろう。
アミはこれ以上深く考えるのを辞め、呼ばれた場所へと歩を進めた。