白銀の雪 〜星霜編〜
周りに緊張した空気が漂う。
それまで黙してたユキヤが口を開く。
「だったらどうだと言うんです?」
臆する事無く応える。
無感情と言っていい程、冷静に…。
「我々は現在、大変な危機的状況にある。かつて世を震撼させた冥王軍¨狂座¨が我々を狙っているのじゃ」
長老は話しを続けた。
「お主が狂座の手の者という可能性もある」
…えっ?まさかこの子が?
アミは長老の言葉に驚いた。
それもそうだろう、ユキヤは常人とは雰囲気が異質だ。
しかしアミにはどうしてもこの少年が冥王の手の者とは思えないのだ。
ユキヤは否定もせず、ただ黙っている。