白銀の雪 〜星霜編〜
全員が大広間に戻った。

長老が必死に状況の説明をする。

冥王復活の鍵となる¨光界玉がこの地で護られている事を。

光界玉を狙って¨狂座¨がここを狙っている事を。

その為にユキヤの力を貸して欲しい事を。

黙って聞いていたユキヤは静かに口を開く。

「言いたい事は分かりました。アナタ達が夜摩(ヤマ)一族、古くから退魔を生業とした一族である事もね」

夜摩一族は、精霊の力や自然の力により、封印・加護・退魔を生業とした一族である。

「アナタ方は¨キリト¨と言う人物をご存知でしょう?」

誰もがその名を知っていた。
否、知らぬはずが無い。

かつて夜摩一族において、歴代でも最高の力を持った人物。

だが、あまりにも異質で強大な力を生まれながらに持っていた為、一族からは異端視され、遂には一族から離れていく事になる。

世の中においては、四神刀¨魂縛のキリト¨として、あまりにも有名な存在であった。
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