ミルクチョコレート味の恋
「え!?あ!?は!?」
全く理解できない出来事に「意味わかんないんだけど!」と叫びながら、綾!助けて!と後ろに視線を向けた。
のはいいけど、残念な事に
「あ。私は黒石綾伽っていいます!」
「可愛い名前だね。」
「そんな事ないよ!」
まさかのイケメンな男の人と笑い合っていた。
話に夢中な綾は私には全く目線を合わせてくれない。
しかも綾は男の人と一緒に私が連れていかれている校舎とは真逆の校舎に入ってしまった。
よって、救助は来ない。
「ガチむかつくーー!!!」
―――暫く広い廊下に私の叫びが響き渡った。