―――次の日


俺は昨夜、雫にメールを送った。
《いつも何時ごろ家でてる?》

♪~♪
《家から学校近いから、8時ごろだよ》

《じゃぁ、それくらいに迎えに行くな》

♪~♪
《わかった。待ってるね》

――だから俺は8時を目安に雫の家へ向かった。

雫に家に近づくと、玄関前に人影が見えた。
「…雫?」
「あ、優心。おはよう」
「はよ、雫」

――ホントに迎えに来てくれたんだ…。嬉しいな…。――

「フハッ」
「え?なんで笑うの…?」
「迎え、そんなに嬉しい?」
「よ、読んだの!?」
「ごめんごめん、気になったから、つい」
「今度からは読むときは読むって言ってよね!」
「予告したら、変わる?」
「それ…は~~」
「フッ、可愛いな、雫は」
「っ//」

なんて愛しいんだろう。

雫の表情が、くるくる変わる。
それを見ると、嬉しくある。
あぁ、また、感情が新たに増えたんだ、と。




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