周りはドワッと笑いが起こる。

隣をみれば、
クスリ、雫が笑みをこぼしていた。

雫は、自然と笑えるようになっていた。


もう、偽物なんかじゃなかった。


「佐々木~、ちゃんと授業聞いとけよ。ここ、テストでるかもだぞ」
「は~い。つか先生、この前テスト終わったばっかなんだけど。
もうしばらくテストねぇじゃ~~ん」
「屁理屈言うな!」
「ちぇ~」

キーンコーンカーンコーン

と、授業終了の合図だ。
「今日の授業はここまで。佐々木は次回、47ページの問3をやってもらう」
「ゲ――!」

俺はその問題をみてみるが、全然わからねぇ。

「くっそ…。はぁ…」

おもわず、ため息がこぼれた。
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