「怖くなった。無意識に、読んでしまうことが。
やっぱり、周りからみたら…こういうの、気持ち悪いんだよな…。
俺…当たり前のこと、忘れてた…」

「っ!そういうことを当たり前って思わないでっ!!」
雫の瞳から、一筋の涙が流れる。

「けどっ!!そういう風に言ってくれるのなんて…雫と家族だけなんだよっ!
なにも知らないやつにとって…口に出していないことを。
心で思ってることを言われたら…気持ち悪いんだっ!!」

こんなの、ただの八つ当たりだ。
俺、最悪じゃん…。
だけど、どうしても止まらなくて。

「俺、こんな能力なんて持ちたくなかった…!!」

気づいたら、泣いていた。


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