side雫


ゴミを捨て戻ってきた時、優心の様子がおかしかった。
直感的にだけれど、なにかあったのだと分った。

だけど。
優心から聞かされたことは、とても残酷なものだった。

気持ち悪い、と言われるなんて…。

何も言えない自分が情けない。
あたしはもらうばかりで、なにもしてあげれない。

だって、

『俺、こんな能力なんて持ちたくなかった…!!』

『なんで俺…こんな能力持って生まれたんだろう…』

初めて、優心の弱さを目の当たりにしたから…。


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