「それじゃぁ、始めよう。雫ちゃん、部屋の真ん中に立って」

あたしは言われるがまま、部屋の真ん中に立つ。

「~~~~~~…………」

おじぃちゃんが呪文のようなものを唱えだす。
それと同時に、あたしの体は光に包まれる。

呪文を唱え終えると、あたしを包んでいた光も徐々に消えていった。

「成功、しましたか?」
「あぁ、無事成功じゃ」

しばらくして、おじぃちゃんが顔を歪ませる。

「そ…んなっ、こんな…!!」
「どうか…したんですか?」
「今、君への代償が告げられた。代償は…君の、……感情、じゃ」

……感情……。

「よかったです」
「なっ!?感情じゃぞ!!??」

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