秘密。
秘密 ⅩⅢ
意味深な言葉を残して去っていった木庄さん。
この間の木庄さんはなんだか、彼女はいつもとは違って見えた。違う女の子に…。
熱い視線を…。
けれど、僕は木庄さんの視線に応える事は出来ない。
だって、やっぱりどうやっても僕の心にいるのはカナコだ…。
木庄さんと僕は仕事中、ほぼ向かい合っているから何だか…仕事がやりづらい。
彼女と顔を会わせづらくて、仕事場へ早く出勤して営業のために会社を出て行く。…その繰り返しだ。
今日は久しぶりに営業の仕事が速く終わって、後は会社で書類整理をしなきゃいけない…。
そう思うと少し緊張と憂鬱な気分になる。
けど、木庄さんには自分の気持ちを答えなきゃいけない。