秘密。
…わわわ…み、見られたっ。すぐに素知らぬ顔をしたけど、無理だったみたい。





「そう言えばカナコちゃんは、どうして…連れてきたの?」

タケルさんの視線の先は、ショウ君だった。…まぁ、普通だったら、気になるよね?





「シノブ君の誤解を解くのに必要な人物です!」

「…初めまして…」
「……初めまして…」





ふと気付けば二人を紹介するの、忘れてたわ…。いくら、シノブ君に会いたいからって、二人をほっといてちゃダメでしょ。



自分の中で突っ込みしつつもエレベーター内で上がって行くデジタル板を見つめる。




『17F』の数字でエレベーターは止まり、扉が開く。初めて見るシノブ君の会社内に私は、ずっとドキドキしっぱなしだ…。










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