秘密。
そう言い残して、ショウカさんはようやく来たエレベーターに乗り込んで、去った。
残されたのは、僕とタケル。そして、カナコの本当の気持ちが入ったロムだけ…。
「……で? どうする訳?」
「どうするって…見るに決まってるだろう」
「ふぅーん………。俺も見ていい?」
「………ダメに決まってるだろう……」
興味津々の顔で、僕が持ってるロムを見ていたけど一刀両断。
だって、ロムケースの端っこには…『一人で見て』と書かれているのを見た僕は、カナコの言う通りにしようと思ったんだ。
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出て行ったタケルの背中を見送った僕は、自分の席に座るとパソコンを起動させた。
起動したパソコンにロムを挿入した。
うぃいん…うぃいん……ぶ、ヴ………。
機械音が絶えず響き渡る。動き出したロムは、何かのニュースなんだろうか、僕が見ていない時だったんだろうか?